一級建築士独学diary 構造 ~鉄骨造(S造)角形鋼管柱~
さて今回は鉄骨柱の角形鋼管について勉強します。
鋼管というと丸形のイメージですよね。
角形鋼管ですから当然、四角形の鋼管ということはイメージつきます。
角形鋼管ってどっかで聞いたしたような・・・
よくぞ思い出した村尾さん。
計算ルートの勉強をした時に角形鋼管の話が出てきましたね。
確か、柱を角形鋼管にした場合に地震力の割増し等が必要でしたね。
そうです。柱に厚6㎜以上の冷間成形角形鋼管を使う場合には計算ルートによって基準が設けられていましたね。
計算ルートの復習はこちら↓↓↓
冷間成形とは常温で曲げて角形に加工したという意味です。
冷間といいつつ常温加工です。
冷間成形角形鋼管は主に3種類あります。
STKRはSS材を使用した角形鋼管で従来一般的な柱として使われていたJIS規格品です。
現在ではより質の高いBCR等の普及により使用頻度は少なくなってきています。
BCRはSN材と同等レベルの溶接性、靱性が確保された大臣認定品です。
STKR材より高価ですが、靱性に優れるためルート3で設計する場合には柱断面を小さくできるので品質、コスト、プラン的にもメリットがあり現在では一般的にこちらが使われています。
BCRの”R”は”ロール成形”という意味で一旦円形に加工した後に四角形に成形します。
BCPも同様にSN材と同等レベルの溶接性、靱性が確保された大臣認定品でBCRよりも強度が高く、大きなサイズも製作可能であるため大規模建築に使用されることが多いです。
BCPの”P”は"プレス成形"という意味で、平らな鋼材をプレスして角部を成形したあとに溶接でつなぎ四角形にします。BCRは円形を四角形にするので全体を加工してますが、BCPは角部分のみの加工ですので鋼材への影響も少ないです。
以上が角形鋼管柱の基本です。この3種類の特徴を理解することが大事ですね。
角形鋼管はこのような特徴と計算ルートで設けられている地震力の割増し等の基準が重要なポイントです。
鉄骨は覚えることがいっぱいで頭がこんがらがりますね。
慌てずコツコツいきましょう。
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